今回の流れとポイント
今回の流れ
前回は、SEOを意識したWordPressの設定をご紹介しましたが、今回はルーチンに沿ったコンテンツ作成の流れをご紹介します。
実際に行っている日々の作業ですが、マンネリ化せず、有益な記事を書き続けるためには相応の心構えが必要です。前半部分ではルーチンワークの概要をお話し、後半部分では良質な記事作成を進めていくための注意点や工夫をお話したいと思います。
今回のポイント
今回の目的は、「いかに良質な記事を一つ一つ積み上げていくか」ということです。
サイト作成計画によると、Q&A集だけでも500ページという膨大な量に至りますが、その一つ一つが薄っぺらい内容ではコンテンツボリュームを増やす意味がありません。それぞれの記事がユーザーにとって上質かつ有益なコンテンツであって初めて、サイト全体の価値が生まれます。
今回は個々の記事に価値をもたらすための工夫を、ルーチンワークの中に落とし込みました。
ルーチンワークの概要
ルーチンワークの流れ
それでは、まずルーチンワークの概要からお話したいと思います。下の図が記事作成の大まかな流れです。
この流れは、ロングテールSEOで知られるパシさんの「それなりに稼ぐアフィリエイトサイトが完成するまでの全手順 – アフィリエイト野郎」を参考にしつつ、私なりの考えを盛り込んで決定しました。
それでは順番に見ていきましょう。
※ルーチンワークに限らず、サイト作成に関する様々なアイデアを参考にさせていただいています。サイトは以下をご覧下さい。
1.タイトルを書く
まず初めに行うのは記事タイトルの入力です。
このタイトルは、「カテゴリページのメニュー欄」や「ページの見出し」となるテーマタイトルです。
あまり長くなりすぎると読みにくくなりますので、要点をまとめ、疑問文の形式で30文字程度で記載します。
パーマリンクを修正する
次に行うのはパーマリンクの修正です。
日本語のURLがSEO上有効であることは知られていますが、今回はその特性を活かすためにデフォルトのパーマリンクを日本語に設定してあります。
WordPressの場合、タイトルを入力するとパーマリンクにも同じ文字が自動的に入力されるようになっていますが、23文字目からは削除されてしまいます。表記ゆれも意識し、タイトルとは異なった表現を交えながら22文字以下にまとめます。
URL内に検索語が含まれている場合、検索結果で太字表示されることによって視認性向上へとつながるため、クリック率を上げるためにも有効な手段だと思います。
同義語等を入力する
次に、同義語、パンくずタイトル、htmlタイトル等を設定します。
各タイトルを設定する際の注意点については、前回ご紹介したnanapiさんの事例の通りです。
htmlタイトルについては、プラグインを利用して「・・・|解体工事Q&A」と表示されるように設定しており、必然的に「解体工事」というフレーズが1回は登場することになります。同じフレーズを繰り返し使用するのはしつこい印象を受けますので、テーマタイトル内に「解体工事」という語が含まれる場合は同様の語句に書き換えます。
変更前)解体工事の準備はどれくらい前から行うのが良いの?
変更後)建物解体の準備はどれくらい前から行うのが良いの?
様々な語句を含めることは、流入数の増加にもつながると思われます。
テンプレートを貼付ける
本文入力欄にhtmlテンプレートを貼り付けます。
htmlタグを先に入力しておく事で作業性の向上につながりますし、文章を骨組みから書き始める意識付けがしやすくなります。(詳しくは後述します)
htmlテンプレートはメモ帳に貼り付けておき、新しい記事を作成する度にコピペをしています。
文章を一気に書く
Q&Aの質問文、回答を一気に書き上げます。
1記事あたり1,000文字のボリュームを目安としていますが、これはあくまでも最低水準です。濃い記事を書こうと思うと必然的に文字数オーバーすることもありますが、気にしません。
ちなみに、wordpressには本文入力欄の文字数を自動的にカウントして表示してくれる機能があります。全体のボリュームをつかむためには大変便利ですので、本来別の欄に記載されるはずの「回答見出し」や「回答本文」も、wordpressの本文入力欄で行っています。
文章を振り分ける
記事を書き終えたら、文章の振り分けを行います。
先程は効率を考えて、全ての文章を本文入力欄で作成しましたが、本来「回答見出し」と「回答本文」はカスタムフィールドに入力するように設定をしてありますので、該当する文章をコピペします。
用語を抜き出す
記事としてはこれで完成なのですが、次の記事に進む前に行うのが用語の抜き出しです。
Q&Aを作成した後で用語集の作成に取り掛かる予定なのですが、計画しているページ数は1000ページも有り、非常に膨大な量です。
更にコンテンツの関連性を深めるために、Q&A集の文章内で登場する専門用語には用語集へのリンクを貼る予定ですので、漏れなく用語を網羅しなくてはなりません。
そこで、Q&Aの作成と同時に専門用語を拾っていくことで、時間の短縮を図ろうという作戦です。
抜き出した用語は全て下書きの状態で保存します。
公開する
そして、記事の公開です。
現在はサイトデザインが出来ていない状態ですので質素な見た目ですが、サイトが完成するまでは検索エンジンにコンテンツの内容を伝えられれば十分ですので、実用面では問題ないと思います。(ある程度記事が溜まるまではrobots.txtでブロックしています)
ここまでで、1記事あたりのルーチンが終了です。1記事あたり30分~1時間程度を要しています。
あとは繰り返す
あとはひたすらこれを繰り返し、記事の作成を進めていきます。
良質なコンテンツとするための注意点
無意味な情報としないために
ルーチンを淡々とこなすのは大変な作業ですが、先にもお話したように、一つ一つのページに価値が有ることが非常に重要です。
そこで、記事の作成に当たっては、次の3点に気をつけながら作業を進めています。
注意点1:ノウハウを出し惜しみしない
良質な記事を発信する上での1つ目の注意点は、「ノウハウを出し惜しみしない」ということです。
今回のQ&A集は、利用するユーザーにとって「自分の疑問・不安を解決する手段」です。よって、そこに置かれるコンテンツはユーザーの問題を解決できる情報でなくてはなりません。
解体業に限らず多くのFAQで散見されるのは、中途半端な情報を提供し、最後には「詳しくはお問い合わせください」とユーザーのアクションを促すものです。しかし、これは「流入数増加の手段」というコンテンツ提供側の目的のみしか考えられておらず、ユーザーに満足してもらうという観点からは、かけ離れています。
Q&A集を良質なコンテンツ群とするためには、惜しむことなく十分な情報量を記載することが大切です。特に、解体業界は一般のユーザーに対して正しい情報が発信されていない業界ですので、プロだからこそ知りえるような情報を発信することで、一層際立つコンテンツになるのだと思います。
注意点2:文章を骨組みから書く
2つ目の注意点は「文章を骨組みから書く」ということです。
一般に文章が長くなればなる程、内容が散漫になりやすいものです。プロのライターであれば意識をしなくても読みやすい文章になるのかもしれませんが、あくまでも文章の素人が書くのですから極力読みやすい文章になるように工夫をしなくてはいけません。
そこで私は文章を書く順番を「タイトル→大見出し→小見出し→本文」というように、まずは骨組み、次に肉付けという流れにしています。このブログを例に挙げると次のような順序となります。
- タイトルを書く
これから書きたい記事を一言で言い表した文章を書く
例)ルーチンに沿ってコンテンツの作成を進める
- 大見出しを書く
内容を起承転結で端的に表す見出しを書く
例)今回の流れとポイント
- 小見出しを書く
大見出しの内容をいくつかに区切った見出しを書く
例)今回の流れ
- 本文を書く
記事の肉部分である本文を書く
例)前回は、SEOを意識したWordPressの設定をご紹介しましたが、今回はルーチンに沿ったコンテンツ作成の流れをご紹介します。
- 全体を見直して調整する
全体を一読し、タイトルや文章に矛盾が無いかを確認、調整する
このように大枠から記事を書くことにより話の道筋が明確になるため、本当に伝えたい内容がぶれにくくなります。
注意点3:ユーザーが気づかない関連内容についても言及する
3つ目の注意点が「ユーザーが未だ意識していない内容についても言及する」ということです。
例えば、「解体工事の準備はどれくらい前から行うのが良いの?」という質問に対する単純な回答は「早いに越したことはありませんが、遅くとも解体着工日の2ヶ月前には行いたいところです。」となります。
しかし、回答の理由を掘り下げていくと、「不用品処分はどうすれば良い?」、「ライフラインの撤去はどのように申請するか?」という新たな疑問にたどり着くはずです。
新たな疑問が発生した時それについての答えが無ければ、ユーザーは労を裂いてサイトを探さなくてはなりませんが、同じ記事内に答えがあればストレス無く疑問を解決できます。
多くのユーザーが次にたどり着くであろう疑問点については記事内であらかじめ言及することで、1記事あたりの価値を一層高めることが出来ます。
※実際の記事:解体工事の準備はどれくらい前から行うのが良いの?
計画を進める工夫
工夫1:スケジュールを設定し、宣言する
今回のような長期計画を進める上で、進行を妨げる様々な障害が日々発生します。突発的なお客様対応、膨大な数の雑務etc. そのような障害を乗り越え、サイトの完成にたどり着くには、確固たる決意が必要です。
そこで、私が決意を得るために行っているのが「作成のスケジュールを設定し、表立って宣言する」ということです。
以前、4.サイト全体の構成を考え、コンテンツを作成する順序をつけるでサイト作成のスケジュールを発表しました。このブログ自体も次週の公開予告を記載していますが、コンテンツの作成が進まなくてはブログを書くことは出来ませんから、Q&Aの作成を進めることは必須課題です。
自分だけではついつい甘えが出てしまいますが、読者の皆さんにスケジュールを公言することによって自ら退路を断ち、計画の進行に役立てています。(数日の遅れはご容赦いただけると幸いですm(_ _)m )
工夫2:1日のノルマに落とし込む
計画を進めるためにもう一つ行っているのが、「1日ごとにノルマを決める」ということです。
あらかじめ業務が多いことが決まっている日は通常の量よりも落ちますが、業務開始時にノルマを決め、「これだけはその日のうちに終わらせる」という意識を持つことで、作業スピードの向上を図ることが出来ます。
日々の雑務や、勉強会などで、まとまった時間がとりづらいのが悩みの種ですが、限られた時間の中で工夫しながら薦めていくしかありません。ここは踏ん張りどころです^^;
次回のお知らせ
専門家の力を借りてサイトデザインを考える
今回、コンテンツ作成の流れをご紹介しました。500記事の完成に向けて、ひたすら文章を書く日々が続いていきますが、サイトを作成する上でもう一つ大切なのがデザインです。
私自身、多少のことであれば線を引くことも可能ですが、業界のNo.1として多くの方から愛されるサイトにするためには、デザインの面でも考え抜かれた計画をする必要があります。そこで、サイトデザインの作成に当たってはその道のプロの力を借りることにしました。
次回は、今回力を貸してくれる担当者をご紹介したいと思います。SEOという観点でWebデザイナーに求められる能力についてもお話しますので、どうぞお楽しみに!
※次回は4月1日(月)の公開予定です。