はじめに
リアルタイムSEO日誌を始める理由
「現実に存在する企業が集客のためにコンテンツを企画し、ホワイトハットなSEOを通じて目標を達成していく様子が、リアルタイムに読めたら面白いのではないか?」という思いが、今回SEOのブログをはじめるきっかけでした。
クラッソーネでは現在「解体工事のマッチングサービス」を運営しています。現在のサービスを発展させ、1年後を目安に「解体工事業者のポータルサイト」を立ち上げる計画でいますが、計画を準備している最中にホワイトハットSEOの必要性を強く感じ、今までとは大きく異なったサイト作成へと舵を切る決断をすることとなりました。
解体工事というとインターネットとは非常に遠い距離にある業界です。業者さんの中には未だにPCを使わない方も少なくないですし、エンドユーザーの立場から見ても普段から話題に上がるような内容ではありません。このような状況からバイラルコンテンツも作りづらく、外的なSEOについては簡単ではない業界だと言えます。しかし、本来このような業界にこそ「有益なコンテンツ」や「意義のあるSEO」が求められているのではないでしょうか。
現在ネット上には、SEOに関する様々なノウハウや過去の成功例といったものが挙げられていますが、私が見る限りでは一企業のSEOがリアルタイムに紹介されているものはありませんでした。(SEOに取り組む会社からすれば生命線ですので、当然かもしれません。)そこで私達がある意味での実験台として、これから取り組むコンテンツプランニングやSEOについての実情を、リアルタイムに綴っていきたいと思います。
私はSEOのエキスパートという訳ではありませんので、時には間違った内容を記載することもあるかもしれませんが、私達が試行錯誤しながらサイトを運営していく様子を見て、「何かの気づき」や「行動のきっかけ」を得ていただけたら幸いです。
なぜ完全ホワイトハットなSEOを目指すのか
理由1:アクセス数の永続的な確保のため
クラッソーネの現在の収益を担っているのは解体工事・外構工事のマッチングサービスです。これは「専門業者を探しているお客様」をウェブ上で集め、「弊社が選定した優良業者」を紹介するというサービスですから、営業活動という点ではウェブ上のサイトに全てが委ねられています。
サービスとしての収益には「エンドユーザーのアクセス数」が大きく関わってきます。アクセス数を伸ばす方法としては「SEO」・「PPC広告」というように大きく分けて2つの手段がありますが、上手くいけば集客コストを限りなくゼロに近づけることが出来るSEO(当然、コンテンツ作成のコストなどは必要ですが・・・)は、会社の収益という点から見ても非常に魅力的です。
現在も「解体工事の匠」・「エクステリアの匠」という2つのサービスではSEOを中心として集客を行っていますが、対策に当たっては残念ながらグレー~ブラックな方法も行ってしまっているのが現状です。Googleをはじめとした検索エンジンが日々進化する今日、現在は大丈夫であったとしても、いつかはグレーなコンテンツとして淘汰されてしまう可能性は十分に考えられます。
永続的にお客様を集め、会社の収益を安定して支えるサービスを作っていくためには、今こそ完全にホワイトハットなSEOへと転換するべき時だと考えました。
理由2:「お客様のための価値あるサービスを提供する」という経営理念との一貫性
クラッソーネはもともと住宅業界の理不尽な状況に対する反発がスタートのきっかけとなっています。
現在の住宅業界はハウスメーカーや大手工務店が台頭していますが、その多くにおいて「サービスの内容<<建築会社の利益」という状況が続いています。そのような住宅業界における矛盾を打ち壊し真に価値のある家づくりを提供すること、そしてそれに見合うだけの価値あるサービスを提供すること、が弊社の目標の一つです。
このような理念を持っているにも関わらず、ネット上で無駄なコンテンツを設置して、インターネットユーザーの利便性を損ねるというのは、「お客様のための価値あるサービスを提供する」という理念には反しています。
「家づくり」と「インターネット」、、、土俵こそ違えど、企業として価値あるサービスを提供したいということも、転換の大きな理由です。
理由3:やっていて楽しいから
「やっていて楽しい」というのは仕事をする上での大きなモチベーションにつながります。
ブラックハットのSEOというと、「人工リンクを貼る」や「薄っぺらいコンテンツを量産する」というような手段が代表的ですが、どれを挙げても決して楽しいものではありません。それに比べたら、ユーザーの姿を想像しながら「役に立つデータベース」や「くすっと笑ってしまうようなコンテンツ」を作る方が遥かに創造的で楽しい作業だと思います。
弊社では、まだ専属のWeb担当者がいない状況ですので、コンテンツの作成に当たってもWebには縁遠いクルーと意見を交わしながら進めていくことになりますが、「どんな情報があったら役立つだろう?」というディスカッションはきっと楽しい話し合いになることでしょう。
そして、いつか加わるWeb担当者自身にも楽しんで仕事をしてもらえるようなサービスができたら、ますます楽しい会社になるのではないかと思います。
SEO力という観点から見た弊社の現状
Web専任の担当者は不在
見出しの通り、弊社にはWeb専任の担当者はいません。2013年1月現在のクルーは私を含め4人ですが、全員がハウスメーカーの営業出身。Web業界とはまったく無縁の人間です。唯一SEOやWeb作成に関しての知識が有るのは私だけという、お世辞にもWebに強いとは言えないチームです。
今後の採用計画もありますが、それでもマーケッター・デザイナー・プログラマーといったような職種のメンバーが加わるまでに半年は要しますので、必然的に私がWeb運営の責任者になります。
以前、住太陽さんのブログで、「中小企業のインハウスSEO担当者に適任なのは誰か」という記事がありましたが、幸運(?)なことに経営者である私自身が担当となります。
担当者の実力
私自身の事になりますので、客観的な評価が難しいところですね。ご参考までに今までの略歴をご紹介します。
2009年 9月 はじめてホームページビルダーをさわる。
2009年12月 SEOという言葉に出会う。
2010年- SEOについては、2ヶ月1冊程度本を読むくらい。
2010年 8月 本を読むペースが少しだけ上がる。月1冊程度。
2011年 3月 Wordpressに出会う。
2011年 4月 前職を退社し、クラッソーネを設立。
2011年10月 本格的に勉強するようになる。この頃から関連するブログも読むようになる。
2012年 2月 自分で実験的にソースをいじったりし始める。ブログにも毎日目を通すようになる。
2012年 6月 バイラルコンテンツ・コンテンツSEOといった考え方に出会う。
2012年10月 自社もホワイトハットへと切り替える必要性があることに気づく。
記憶があやふやな部分もありますが、一応このようになると思います。
ちなみに、私がよく拝見しているブログは下記の通りです。
割くことが出来る労力
まだ組織の規模が小さいということもあり、経理や事務の作業も私がしなくてはいけない状況です。よって、業務時間の全てをWeb製作に当てるということは出来ません。
また、弊社では「基本的に残業はしない」という風土があるため、一日の業務時間は8時間と限られています(伸びても9時間程度です)。日によってムラはあると思いますが、コンテンツ製作に掛けられるのは平均して3~4時間程度になることが予想されます。
目指すべきゴール
一日あたりコンバージョン数:50回
マッチングサイトとしての成約率やサービスに期待される収益等を踏まえて、「PPC広告以外からの流入による一日あたりのコンバージョン数:50回」という数値をサイトのゴールとして設定したいと思います。
平均的なコンバージョン率を仮に1%と設定した場合、月間15万アクセス(訪問数)、1日あたり5000アクセスということになりますが、唯でさえニッチな解体工事という業種においては非常にハードルの高い数字だと思います。Googleのキーワードツールによると”解体工事”のグローバル月間検索ボリュームは33,100回。Yahoo!を含めたとしても、単独キーワードだけ拾っていては物理的に達成できない数字です。
達成までの道のりが簡単でないことは予想されますが、弊社のミッションを実現するためにも、今回は敢えてこの数字に挑戦してみたいと思います。
最終的にはSEOに頼らなくても良いレベルにする
どれだけSEOを上手に行ったところで、検索順位を決定するのは結局のところGoogleです。ですから、どれだけ優良なサイトになったとしても何かのアルゴリズムの変更でアクセス数が下がってしまうという可能性は常に付きまといます。
皆さんがGoogleを利用するのは「Gooogleからネット上の全ての情報にアクセスできる」というメリットがあるからだと思いますが、同様に「このサイトに行けば解体工事に関する全ての情報が手に入る」と認知してもらえる事が大切です。
そのためには、現在ではまだ文書化されていない情報や、世の中に出ていない情報などもサイトのコンテンツに加え、魅力的な内容にする必要があります。その結果としてサイト名自体が認知され、サイト名での検索流入が大きな割合を占める状態を作り出すこと、更にはお気に入りに登録されたり、URLを入力してアクセスされるようなサイトにすることが、最終的な目標と言えます。
次回のお知らせ
サイトの設計を考える
次回はサイトの設計を考えていきたいと思います。ぐるなびやジョブセンスに代表されるように、ポータルサイトの特性を考えるとページ数自体が増えるのは必然的ですが、それだけでは到底今回の目標を達成することは出来ません。
ユーザーの要求を満たし、多くのアクセスを有むためのサイトをどのように組み立てていけばよいのかを考えていきたいと思います。
どうぞお楽しみに!→2.本や事例を元にサイトの設計方法を学ぶ